デザイン水槽でつくる自分だけのパーソナルアクアリウム入門

熱帯魚を飼う時に欲しい水草について

ここでは、熱帯魚を飼育する際に欲しい水草について育て方や種類について詳しくご紹介致します。

水草の役割

アクアリウムでは欠かせない存在となっている水草ですが、どんな役割をしているのか知っていますか?まず1つ目に、熱帯魚たちの隠れ家になる、という役割があります。熱帯魚も隠れたり、安全な場所で体を休めたりしたいはず。水草があれば隠れることもでき、安心して過ごせます。次に、水質浄化の役目です。水草は老廃物から発生する硝酸塩という成分を水草が吸収してくれるでしょう。水槽内の水質を維持するために欠かせない存在です。

そして、最後は美しさを高めてくれるという役割です。水槽内の立体感を出したいとき、緑を増やしてかっこよくしたい場合など、水草のレイアウト次第で水槽内が見違えるほどいい雰囲気になります。レイアウトは気軽に変えることもできますし、熱帯魚の鮮やかさをより際立たせるためにも一役買ってくれるでしょう。

水草の正しい育て方

水草も生きているものなので、お手入れ不足や正しく育てられていない場合は、すぐにダメになってしまいます。どのように育てればいいのか、水草を長持ちさせる方法をご紹介します。

水質について

水草が元気に育つために必要なのは、やはり水です。水草にとって最適な水質は弱酸性と言われています。そのため、水も弱酸性にしてあげる必要があります。日本で水道をひねって出てくる水は、主に中性からアルカリ性となっているため、水草を育てたい場合は弱酸性にかえなくてはならないでしょう。

ではどうやって弱酸性にするのかというと、そこで活躍するのがソイルです。底にしっかりと沈めておくだけで水質を弱酸性にすることができます。また肥料や栄養も一緒に含まれているので、ソイルがあるだけで水草は育ちやすくなるでしょう。

底砂も忘れずに

水槽の底には、底砂が必要です。様々な種類がありますが、飼育したい魚や水草によって、選ぶべき底砂は異なります。まず、底砂を選ぶうえで重視しなくてはいけないのが、水質作用です。底砂は水槽の水質でベースとなりやすい存在なので、飼育する魚や水草がどんな水質を選ぶかによって考えましょう。

ここで疑問に感じるのが、底砂は絶対に必要かどうか、という点です。底砂には食べ残しや排泄物などが蓄積しやすくなるため、ないほうがいいのでは…と思う人もいるでしょう。しかし、底砂がないと水質が安定しづらかったり、光の反射を感じやすくなり魚がストレスを感じてしまったりといったデメリットが発生します。また水槽内の水をきれいにする役目があるバクテリアの住処にもなるので、底砂は忘れずに用意しましょう。

水草に与えるべき栄養

水草にソイルをおすすめする理由は、水草に必要な栄養が含まれているからです。それ以外の砂や溶岩石などを使用する場合、栄養素が含まれていないため枯れやすくなります。その場合は別で肥料を与えることで水草を育てることは可能なのですが、肥料をどれぐらいあげなくてはいけないのか、初心者にとっては難しい判断です。ソイルなら肥料の量を考える必要もなく、楽に育てることができるでしょう。

光で水草は育つ

水草は栄養があるだけで育つわけではありません。何より重要なのは光です。光がそれほどなくても成長できる水草もありますが、光がないとすぐに枯れてしまうものもあります。自然光でなくてもいいのですが、美しい水草を維持するとなればある程度の光を用意してあげなくてはいけません。

コケ対策について

水草に関してだけではなく、アクアリウム全体の問題として発生するのがコケの問題ですよね。水草の成長にも影響を与えてしまう可能性がありますし、何よりせっかく美しく生えている水草の邪魔をしてしまうコケは何とかしなくてはいけません。

水槽のガラスに生えるコケもあれば、水草に生えるコケもあります。コケを完全になくすための方法は基本的にありません。アクアリウムには必ず発生するものと考えましょう。昨日までキレイだったのに今日になってからコケを見つけた…なんてことは多く起こること。でも、コケの繁殖を最小限に抑えることはできるでしょう。

コケが発生してしまう原因は?

コケがどうして発生してしまうのかというと、原因は4つほど。

外部から新しく購入した水草にコケがついていた

なかなか防ぐのは難しいかもしれませんが、お店の方と相談しながら選ぶようにしましょう 。

空気中にコケの発生原因であるバクテリアがあり、それが水槽内に入ってくる

外部からの侵入はなかなか防ぐのが難しいですが、清潔に保ち日々観察しましょう。

水質の悪化

水質の悪化も大きな原因とされています。水質が安定していれば、コケが繁殖するすきを与えることはありません。でも水質が悪くなってくると、コケが繁殖しやすい状態になってしまいます。これも新しく導入する水草によって水質が変わりやすくなるため、外部からの原因も関係しているでしょう。もちろん、水替えを全然せずにいれば水質は悪化するので、メンテナンス不足の可能性もあります。

光の強さによるコケの発生

水草を成長させるためには、ある程度の光は必要であることに間違いはありません。しかし、時間として光が必要なのは8時間から長くても10時間ほど。10時間を超える光を与え続けると、コケが蔓延してしまうでしょう。それほど明るくしていないと思っていても、直射日光が当たっていれば同じことです。

コケ対策をするには?

コケを発生させる原因を完全に取り除くことはできなくても、対策をして発生を減らすことはできます。新しく水草を入れる時には十分コケを落としてから入れる、さらに水質の悪化を少しでも遅らせるように、魚への過剰な餌は避ける、メンテナンスをしっかりとすること。そして光を当てる時間を調整することで対策ができるでしょう。

水草の種類

様々な水草がある中で、どれを選んでいいのかわからない…という人に、おすすめの水草をご紹介します。

ウィローモス

光がそれほどなくても育つことができる水草として知られています。流木・岩に巻き付いていって根付き、少しずつ増えるのが特徴です。根付くまでは大体1か月ほど。糸を使って巻いていき、根付くまで様子を見ながら育ててあげてくださいね。モスコットンを使って巻くと、ちゃんと根付く1か月前後で溶けて剥がれてくれるため、糸を外しやすくなるのでおすすめです。

しかし、伸びてきてから光が当たらない部分ができると枯れ始めてしまうので要注意。伸びてきたなと思ったらトリミングをして光がしっかりと当たるようにしましょう。トリミングをすることで見た目も美しく整います。

クリプトコリネ

水草と言えば緑ですが、クリプトコリネは緑色のものもあれば茶色のものもあります。緑色だけでは少し物足りない…という場合はアクセントとして茶色のものを導入してみてはどうでしょうか。クリプトコリネ自体、ワンポイントとして使われている水草です。それほど成長が早くないので、お手入れの手間もそれほどかかりません。

アヌビアスナナ

アフリカ産の水草で、とても代表的な水草として知られています。あまり光がなくても育つことができる水草なので、育てやすいでしょう。見た目は水草の中ではかわいらしいという言葉がぴったりで、葉は丸型で少し丸みがあります。水槽内ではアクセントにもなる形をしているでしょう。育つスピードはゆっくりなので、少しずつ育てる楽しみもあります。また、最近はプチ・ミニという葉の大きさが違うアヌピアスナナも登場しており、色々な大きさを用いて水槽内を立体的に作り上げることもできるようになりました。

グロッソスティグマ

前景草と呼ばれる水草で、その中では簡単に育てられる水草として知られています。とても小さな葉で丸い形をしているため、水槽内が明るくなります。前景草らしく高さは1㎝ほど、とても小さいものの成長するスピードはとても早いため、早く水草を成長させてアクアリウムを完成させたい、という人にもおすすめです。トリミングをして植え直しをするとそこからまた成長してくれます。ただし、その成長の早さが問題となることも。こまめにトリミングをしていないと、重なって下になってしまった葉に光が届かなくなり枯れてしまいます。重なる前にちゃんとトリミングをしてあげましょう。

アマゾンチドメグサ

ハートのような見た目の形をした葉が特徴で、大きさもある程度あるため見応えがある水草です。成長が早いため、水槽に浮かべているだけでも成長するという生命力。水中から栄養を吸収してくれます。そのため、水質を安定化させるためにも役立つ水草といえるでしょう。

トリミングしてそのまま水槽に沈めておくだけでも、さらに成長してくれます。もっと水草を増やしたいという時には、アマゾンチドメグサがおすすめ。ただしやわらかいためエビによる食害の心配もありますが、成長が早いためそれほど心配する必要はありません。早く成長するからといって放置しておかないようにしましょう。育つ環境が悪いと、弱弱しく育ってしまう可能性があります。

熱帯魚(淡水魚)と相性のいい水草

熱帯魚の水槽に植えることができる水草はたくさんありますが、まずは水質をチェック。熱帯魚が好む水質と水草が好む水質が同じでなければいけません。また、水草は二酸化炭素も必要とします。熱帯魚の呼吸だけで十分足りる水草が多いですが、さらに多くの二酸化酸素を必要とする水草の場合は、CO2添加器を設置しなくてはいけません。ただし、水槽内の熱帯魚にも影響を与えるため、できれば調整をする必要のない水草を選びましょう。2つ、おすすめしたい水草をご紹介します。

チャームウィローモス

水の中で揺れる繊細さが人気のウィローモス。陰性植物なので、光がそれほどなくても成長してくれるため、育てるのが楽です。熱帯魚の美しさを邪魔せず引き立ててくれます。

チャームアヌビアス・ナナ

とても育てやすいのが特徴です。丸みと厚みがある葉で、水槽の中でも存在感があります。また根茎が出るので、流木や石への活着もしやすいです。水槽内のワンポイントとしておすすめできる水草です。

海水魚と相性のいい水草

海水魚と一緒に水草を楽しみたい場合、熱帯魚用の水草は使うことができません。まず水質が違います。海水魚の過ごす水槽内は、水が海水になっています。熱帯魚用の水草を使っても、育つどころかすぐにダメージを受けて腐ってしまうので、気を付けてください。海水でもちゃんと育ってくれる水草を選ぶようにしましょう。おすすめの水草をご紹介します。

ウミブドウ

海水の中で飼育しやすいといわれているのが、ウミブドウです。食材としても使われているので、馴染みがある水草ではないでしょうか。とても丈夫なため、水槽内でもよく成長してくれます。形状も複雑なので、見た目も美しさもアップするでしょう。

アマモ

育てるのが難しいといわれているアマモですが、実は意外と簡単で海水魚との相性も良いです。アマモは根っこを増やしながら成長していく特徴があるので、しっかりと根っこが生やせるように、底床をしっかりと作ってあげましょう。成長するための照明はLEDライトで十分ですが、白いライトを用意すると成長しやすいです。

底砂の種類

ソイル

ソイルは、土を高温で焼いて固めたものです。固くなっているため見た目は土に見えませんが、原材料は土なので、栄養分・肥料は含まれています。二酸化炭素が必要な水槽にしたいのであれば、ソイルが必須です。何より、ソイルを底砂にすると水草の成長が早く、より理想的なアクアリウムが作りやすいでしょう。

ソイルを底砂で利用する場合は、ずっと使い続けられないということだけ知っておいてください。原材料が土なので、固めていたものが少しずつ崩れてしまいます。1年に1度は交換が必要です。

CO2について

水草を元気に育てるためには、CO2が必要です。CO2がなくても成長する水草はありますが、やはり種類は限られてしまいます。育ったとしても、弱々しい姿できれいな水草を楽しむことはできないでしょう。CO2はタブレットで添加するもの、ボンベ式・発酵式の強制添加機器を設置するもの、容器を設置しておいて自然溶解させるものなどがあります。どんな方法でCO2を添加するとしても、それなりに設備を設置しなくてはいけません。それぞれかかる費用・手間がことなるので、どんな設備が向いているかを考え、導入する際に購入することをおすすめします。水槽内で水草を美しく育てたいのであれば、CO2の設備を整えましょう。

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「水槽をインテリアに!アクアリウムガイド」は2014年12月の情報を基に作成しています。参照した口コミや画像の引用元、最新の情報に関しては、必ず公式サイトをご確認ください。

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