デザイン水槽でつくる自分だけのパーソナルアクアリウム入門

熱帯魚以外でも人気のお魚の紹介

熱帯魚以外でも人気のお魚や、貝・エビなどご紹介致します。

貝は他の魚と一緒に飼育することがほとんどで、コケ取りを目的とする場合も多いです。アクアリウムで人気の貝をご紹介します。

イシマキガイ

イシマキガイはアクアリウムの定番と呼ばれている貝です。アマオブメガイ目アアオブネガイ科に分類されている巻貝で、熱帯から温帯域に生息しています。アクアリウムの必需品と呼ばれているのは、水槽のコケとりをしてくれるから。熱帯魚以外のアクアリウムの場合は導入を考えたいですね。

性質はとても丈夫で、繁殖もすることはありません。安心して入れておける貝です。メリットは、なんといってもコケ取りをしてくれるところ。コケとりの威力はとても大きく、石や水槽の内側についているコケをどんどん食べていってくれます。またコケだけでなく、食べ残している餌、死骸なども食べてくれるので水槽内が全体的にキレイになります。そもそもコケや残した餌、死骸などを口にしているため、イシマキガイに餌をあげる必要もありません。

見た目はとても地味な貝ではありますが、存在が主張しすぎずにいい働きをしてくれるので、入れておいて損はない貝といえるでしょう。

貝の飼い方

貝の飼育は比較的簡単で、餌が不要な貝も多いです。どうやって成長するのかというと、水槽内のコケが貴重な食料となります。本来水槽には不要なコケなので、掃除をこまめにして取り除かなくてはいけないものです。貝を飼育するとコケを取り除いてくれる、というのはメリットですね。餌が必要な場合は、熱帯魚用の餌を使いましょう。沈むタイプを用意してあげないと、常に底のほうにいる貝には餌がいきわたらないので注意しましょう。

貝は無害なのであまり心配する必要はありませんが、海外の巻貝には気を付けてください。住血吸虫によって、住血吸虫症に感染する恐れがあります。信頼できるショップで販売されている貝を選びましょう。

貝の飼育において必要なのは、魚用の水槽です。貝だけ飼育するという人はとても珍しく、ほとんどが魚と一緒に飼う人が多いと思います。魚用に用意している設備があれば、特別に追加する必要はないでしょう。ただし、巻貝は水槽から脱走する恐れがあります。フタをしておくと安心ですね。

貝はこんな人におススメ!

貝の一番のメリットは、やはり水槽の掃除を自動でしてもらえるところ。もちろん完璧に掃除をしてくれるわけではありませんが、コケを食べてくれればかなり掃除が楽になるでしょう。少しでも掃除を楽にしたい人には貝の飼育をおすすめします。

また、貝の種類にもよりますが、魚だけの水槽よりも貝がいることで水槽内が賑やかになるというメリットもあります。水槽内のアクセントとしても役立ってくれるでしょう。ワンランク上のアクアリウムを目指したい人にも貝の飼育はおすすめです。

エビ

エビはコケ取りとしても役立ってくれますし、何より見た目がかわいらしくて癒されると人気です。飼育しやすいエビの品種をご紹介します。

ミナミヌマエビ

ミナミヌマエビはエビの中で飼育が簡単ということで知られています。体長は2cmから3cmぐらい、とても温厚な性格をしているエビだといわれているため、他の魚にも悪い影響を与えることはありません。値段も安く、体も丈夫です。しかし、問題は繁殖力がとても強い、ということ。増えすぎてしまわないように気を付けて飼育しましょう。

コケ取りもしてくれますが、それほど強力ではありません。食べ残しの餌を処理する程度なので、ミナミヌマエビ以外のコケ取り品種もアクアリウムに導入したほうがいいでしょう。

ヤマトヌマエビ

エビの中でもしっかりとコケ取りをしてくれる生体で、コケ取りをしてくれるエビとしては定番になります。大きさは4cm未満でそれほど大きくないですし、何よりコスパがいいのが特徴。10匹あたり500円前後で購入することができます。ヤマトヌマエビはコケの中でも、アミミドロやヒゲ状藻などを食べるのが得意で、10匹もいれば60cm水槽はすっかりきれいになるでしょう。ヤマトヌマエビはアクアリウムに入れる定番となっているので入れておきたいところですが、問題は生体の匹数です。10匹で60cmぐらいの水槽でOKとお話ししましたが、コケを取ってもらいたいからとたくさん入れるのは危険。ヤマトヌマエビはフンが多いため、匹数が多くなればなるほど、コケは減ってもフンは増えてしまいます。

また、水草を食べてしまう生体でもあるので、根張りがあまり良くない状態の水草は引っこ抜かれてしまう可能性が高いです。そのあたりを注意しながら、ヤマトヌマエビを飼育しましょう。

エビの飼い方

エビは熱帯魚水槽に入れる生体として人気が高いです。ミナミヌマエビ・ヤマトヌマエビ・レッドチェリーシュリンプ・レッドビーシュリンプといったエビが定番であり、飼いやすいエビといえるでしょう。飼い方としては、エアレーションやヒーターなどを用意するだけでOKですし、熱帯魚の飼育と変わりはありません。ただし、エビは酸性の環境を好む傾向があるので、底土で水を酸性に保てるように意識しましょう。熱帯魚もほとんどが弱酸性を好んでいるので、一緒に飼うことも可能です。

餌として与えるべきなのは、水槽内に自然とわいてくるコケや、アカムシなどを用意しましょう。餌をエビ用に用意してもいいのですが、最初から餌を与えてしまうとコケを食べなくなってしまうので、コケがあるうちは餌を与えなくても大丈夫です。もちろんエビの種類によっては特別な餌を用意してあげないといけないエビもあるので、生体によって餌が必要かどうかを確認しましょう。

エビはこんな人におススメ!

エビは、魚と違った動き方をするので、見ていて飽きない・楽しいと人気があります。ミナミヌマエビやヤマトヌマエビなどはとても小柄なので、小さいサイズの熱帯魚と一緒の水槽でも見た目が統一されてアクアリウムの完成度がアップします。魚だけでは物足りないけど、かわいらしい雰囲気のアクアリウムはそのままにしたい、という人には追加で導入するならエビがいいでしょう。エビはとても活発に動き回るので、見た目も楽しめます。

また、コケ取りの役目も果たしてくれるので、水槽の水質も維持しやすいでしょう。掃除が面倒で手間を減らしたい人にもおすすめです。

金魚

金魚は日本が誇る美しさの象徴でもあります。色鮮やかな金魚は見ているだけでも癒されますよね。金魚だけを使ったアートアクアリウムも全国で人気が高まっています。もちろん、自宅のアクアリウムでも金魚を飼育することは可能です。では、アクアリウムにぴったりの金魚の種類もいくつかご紹介します。

和金

フナが突然変異したとされる赤フナが発見され、ヒブナとなりました。すべての金魚の祖先がヒブナです。そして、そのヒブナから三つ尾や四つ尾と呼ばれる開き尾をもつ金魚がさらなる突然変異で現れ、和金となりました。もともと中国で誕生してから、室町時代に日本には伝来した、といわれています。金魚をアクアリウムで飼育するなら、金魚の原点種である和金がおすすめです。

琉金

和金の突然変異で尾びれの長い個体が生まれて、その後固定化されている品種です。日本には中国より渡ってきたのですが、琉球を経て渡ってきたことから「琉」の文字が使われています。

出目金

見た目にインパクトがある金魚で、名前の通りに目が出ているのが特徴。琉金が病的な原因によって突然変異をしたことで誕生しました。明治時代に中国から渡ってきたのがきっかけとなり、最初は赤出目金、そしてその後黒出目金、そして三色出目金も登場しました。

最初は赤出目金がきっかけではあったものの、最近では赤よりも黒のほうがメジャーとなっています。

東錦

横浜の金魚商であった加藤金蔵がオランダ獅子頭と三色出目金を交配させて生まれたのが、東錦です。名前は東京の金魚商である高橋金次郎が、関東地方で生まれた金魚であるということから東錦と名付けています。

ピンポンパール

中国原産の金魚で、昭和30年代に日本に輸入されました。どこで作られたのか、どうやって作られたのかはわかっていない金魚です。品種名はチンシュリンというのですが、最近はピンポンパールと呼ばれることのほうが多いです。その名前や丸っこい風貌から、とても人気が高まっている金魚です。

水泡眼

目の周りに水泡があるような品種で、見た目はとてもインパクトがあり、水泡なので水の中でふわりと揺れる雰囲気がかわいらしいと人気です。

中国では宮廷などで長く飼育されてきました。なかなか一般的に出回ることはなかったのですが、中国が新体制になるとともに、出回るようになっています。日本には昭和33年から輸入が開始されて、昭和36年からは中国の金魚が大量に輸入されるようになり、定番になりました。

金魚の飼い方

金魚はフナを改良して生まれた、日本では昔から愛され続ける魚です。金魚は大切に飼い続けてあげると、15年ほども生きてくれます。どのような状態が金魚にとって理想かというと、水温については少し暖かめがいいでしょう。冬場はヒーターを入れてあげると快適な状態を維持できます。また、餌にも少しポイントがあります。金魚は美しい色が出るとより水槽内を鮮やかにしてくれるので、色揚げ効果を持つ餌を与えるといいでしょう。金魚特有の鮮やかさが保たれやすくなります。

金魚には様々な種類があります。たくさん種類を合わせて飼いたくなりますが、最初はできるだけ同じ種類、または成長しても同じぐらいにしか育たないものを選びましょう。飼いやすくトラブルも起きにくいです。

金魚すくいなどで簡単に手に入る魚ではありますが、金魚すくいでは弱った金魚が多いといわれています。もちろん金魚すくいで飼い始めた金魚が長生きしたという例もありますが、金魚すくいで使われていてストレスもかかっているため、飼ってすぐに死んでしまう可能性も高いでしょう。できれば、ショップで健康な個体を購入するほうが安心です。

金魚はこんな人におススメ!

金魚は日本らしさを演出できる魚です。和をメインとした水槽にしたいときは金魚をおすすめします。颯爽と泳ぐ姿がとても涼しげな印象に仕上がりますし、同じ種類の金魚であっても少しずつ柄や色が異なるため、見た目の鮮やかさも演出できるでしょう。日本らしい雰囲気の水槽に仕上げたいときはおすすめです。

メダカ

メダカは飼育が簡単でとても丈夫ということで、アクアリウムにも導入しやすい魚として人気が高まっています。メダカといっても種類は様々あるため、メダカだけで美しいアクアリウムを作ることも可能。

黒メダカ

日本の天然メダカといえば、黒メダカです。田んぼ・小川など幅広く生息しており、天然だからこそ丈夫で飼育がしやすいでしょう。

ヒメダカ

黒メダカが改良されて誕生しており、黒メダカが黒っぽい色をしているのに比較して、黄色っぽい色をしています。黒メダカよりもヒメダカのほうが見かける機会も多いので、メダカの定番となっています。

白メダカ

白色をしたメダカで、水槽の中でも小さいながら存在感があります。飼育もそれほど難しくないため、メダカでも美しさを追求したい、という人にはおすすめです。

青メダカ

光が当たると青っぽく見えることから青メダカと名付けられています。特に上から見ると美しさがアップします。

楊貴妃

ヒメダカの黄色味をさらに赤っぽくしたような色が特徴です。特にオスの発色がキレイなので、こちらも美しさを追求したい人におすすめできる品種です。

ダルマ

メダカというと、とてもすっきりとした体形をしているものがほとんどですが、ダルマは少しお腹まわりがぷっくりとしています。アクアリウムにかわいらしさを求める人はダルマがぴったりではないでしょうか。

黒龍

まだ比較的新しい品種なのですが、黒メダカよりも黒が美しく発色されています。ちょっとシックなアクアリウムを楽しみたいときにはおすすめです。

メダカの飼い方

メダカは日本で最小の淡水魚と言われており、昔から小川などで生息していて馴染みが深い生体です。とても飼いやすく屋外でも育てることができますが、最近はアクアリウム内で飼う魚としても人気があります。メダカは本来、田んぼ・小川で育ってきた魚なので、泥底を好みますが、アクアリウムで泥底を使うのは大変です。そのため、砂や砂利でも問題はないでしょう。ただし、驚くと川底に潜り込んでいく習性があるので、メダカのためにも少し細かめの砂や砂利を用意してあげてください。また、水草も必要です。酸素を補給したり卵を産み付ける場所となります。

メダカを買う場合、エサは水面に浮くものをおすすめします。そのため、できるだけ軽くて浮きやすいフレーク状のものを用意しましょう。メダカはあまり多く食べないので、あげすぎには注意。実は食べすぎでメダカが死んでしまうこともあります。また水も汚れるので、メダカにとっては過ごしづらい水質になってしまうため、食べきれる量を1日2回など分けてあげてください。食べやすいように細かくすりつぶしてあげましょう。

メダカはこんな人におススメ!

メダカはとても小さな生体なので、水槽内であまり魚の存在感を出したくない場合、水草をメインとした水槽を理想としているときにはおすすめです。メダカは主張しすぎることなく、水草メインの水槽を美しく見せてくれます。

さらに、メダカは繁殖がしやすい魚としても知られています。自分でちゃんと繁殖させて魚の数を増やしたいという人にはぴったりです。

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「水槽をインテリアに!アクアリウムガイド」は2014年12月の情報を基に作成しています。参照した口コミや画像の引用元、最新の情報に関しては、必ず公式サイトをご確認ください。

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